渓流ルアーフィッシングで使う、ロッドについてのお話です。
渓流と一口に言っても、山奥の小規模山岳渓流や海からの遡上魚が居る大河川まで様々な川があります。
当然それぞれで、使うロッドが変わってきます。
ロッドの長さはルアーの飛距離と密接に関係してきますので、本流域では8ft前後~7ft前後、渓流域では6ft~5ftが適していて使いやすいです。
フィールドや、ルアーフィッシングそのものの変化と共に、ロッドも変化しています。
現在の渓流ルアーフィッシングは、ヘビーシンキングミノーのゲームが主流です。
5g前後の渓流域では重いミノーをキャストし、トゥイッチで魅せていく釣り方が人気です。
この釣り方での主流ロッドは、「ファストテーパー」」と呼ばれるものが多いです。
テーパーとはロッドの曲がりのことです、日本語では「調子」といいます。
ロッドの曲がる部分は大まかに三ヵ所に分類されます、先端から「ティップ」「ベリー」「バッド」と言います。
主に曲がる部分がどこにあるかによって、ロッドの特性が違ってきます。
ティップから曲がるロッドを「ファストテーパー」
ベリーは「レギュラーテーパー」
バッドが「スローテーパー」となります。
「先調子」や「胴調子」とも言いますね。
勿論それぞれ性能が違ってきます。
ファストテーパーは主にロッドの先端部がチョンチョン動きますので、トゥイッチのような繊細なアクションをルアーに与えやすかったり、比較的近距離のピンスポットキャストはやりやすいです。
この辺りが近年の渓流ルアーシーンで多用される理由かと思います。
曲がる範囲がスローテーパーより狭いので、魚のバイトに素早くあわせることもできます。
しかし、ロッド先端が動くということは、ベリーからバットでの衝撃や重さの吸収が不得意ということでもあります。
つまり、重いルアーのキャストや、魚のアタリを弾き易かったり、ファイト時のやり取りを得意としませんので要注意です。
スローテーパーになると、繊細なアクションや、ピンスポットキャストは難しいと思います。
しかし、ロッドの持つパワーを全開に生かしての遠投などは得意です。
ペンデュラムキャストなんかはファストテーパーのロッドではまず無理だと思います。
また、ロッド全体がショックを吸収してくれる為、魚とのファイトが楽な部分もあります。
その反面、魚のアタリを素早くあわせることは難しいかもしれないですね。
渓流
川幅の広い渓流、ボサや樹木などの障害物が沢山ある細い渓流、大岩が点在し落ち込みへのキャストがメインになってくる源流など様々な川があります。
基本的には、枝などの障害物でキャストフォームに制限があったり、ポイントが小さく、ルアーをアピールする距離が短かったりします。
ピンスポットへのキャストや、手返しの速さが求められてきます。
ロッドの長さは5ft前後でファストテーパーが使い易いと思います、ルアーを正確にキャストしてロッド先端をチョンチョンと動かし、短い距離をトゥイッチで誘う...そんなイメージですね(^-^)
本流
川幅は数十mになり、生息する魚が大きくなってきます。
渓流域の様にポイントがハッキリとしていない場合が多く、広範囲を誘っていく必要があります。
先ずはルアーの飛距離が重要になってきますので、ロッドの長さは7ft以上が理想です。
求められるアクションは広く魚を誘うアクションです、トゥイッチよりむしろジャークを使った方が効率的でしょう。
ロッド全体にルアーの重さを乗せたキャストができ、ジャークを得意とするレギュラーテーパーのロッドがおすすめです(*^^)v
私が今まで使用してきたロッドで、お勧めの物をご紹介します。
ソウルズ エクスプローラー50LS
バットに十分なパワーを持つ、張りのあるロッドで、ヘビーシンキングミノーを流れで操るには最高のロッドです。
5ftですので取り回しも良く、バットパワーを使えばロングキャストも可能です。
60cmクラスのニジマスにも主導権を渡すことなくファイトが出来ますし、20㎝以下の魚のアタリも敏感に反応出来ます。
ミノーのトゥイッチだけではなく、スプーンやスピナーも使っていけるマルチなロッドです。
アングラーズリパブリック パームス シルファー SYGSi-53L Smart Flex IIDA CONCEPT
ルアーデザイナーの飯田重裕さんが手掛けたロッド。
ミノーを操ること、正確にキャストすることに特化したロッドです、多分キャストのし易さでは一番な気がします。
近年のトラウトロッドでは比較的柔らかい部類になると思います、ルアーの重さ、ロッドの弾性を生かしたキャストが学べます。
飯田さんは非常にキャストが上手です、私もよく真似していました。
真似を続けると自然とキャストが上手になってくるんですね~( *´艸`)
このロッドのおかげで自分なりのキャストが身に付いたと思います。
3万円台で買えるロッドとは思えない性能です。
中流用でもシルファーの70Lを使用しています、既に生産終了しているロッドですが、基本性能はやはり素晴らしいです。
ややスロー寄りのロッドですが、ルアーアクションはつけ易く、魚とのファイトも無難にこなしてくれます。
他にも、色々なメーカーのロッドを使ってきました。
シマノやダイワなどの有名メーカーのロッドは、良くも悪くも「平均値」な気がします。
ルアーフィッシングの全てを卒なくこなす優等生です。
他の釣具メーカーやトラウト専門メーカーのロッドは、ある種の「癖」があります。
特定のアクションをやりやすく設計されていたりしますが、それ故にキャストが難しかったりもします。
釣道具に限らず、全ての道具に言えることかもしれませんが、実際に手に取り使用し、試行錯誤を繰り返して、最終的に手元にある道具が自分自身のベストなんだと思います。
自分のスタイルに合ったロッドを探してみて下さい!(^^)!