渓流ルアーフィッシングについての➁です。
今回は渓流釣りの対象となる魚についてのお話をしたいと思います。
渓流釣りの対象魚はトラウトと言われる魚種全般になります。
ヤマメ・アマゴ・イワナ・ニジマスなどが有名なところだと思います。
ではトラウトについて少しご説明をします。
サケ目サケ科に属する魚で、日本名に「マス」とつく魚です。
サケの様に、川で生まれ、海で育つ個体を降海型。
河川に残る個体を陸封型や河川残留型と言います。
世界中の比較的涼しい地域に、様々な種類が生息しています。
当然、日本に生息するトラウト種も冷水性です。
因みに魚は変温動物ですので、自ら体温の調整ができません。エラを利用して熱交換をしているため、回りの水温がそのまま自身の体温になります。
冷水性とは、低水温を好むということです。
例えばヤマメの生息上限水温は、24℃程度です。
温暖な地域の夏場の河口付近では水温が24℃を上回ります、なのでどうしても河川の上流や、比較的涼しい地域の河川が釣りのフィールドになってきます。
渓流魚の適水温は8℃~18℃前後と言われています、実際の経験では、どの魚種も15℃前後が最も活発にルアーを追ってくるイメージがあります。
水が綺麗な川で、チェイスが見えると大興奮ですよ!
因みに魚にとっての水温は、人間にとっての気温と同じようなものだと思います。
魚は寒い時期には流れが緩い場所、暑い時期には流れが速い場所にいると考えれば基本的にはOKな気がします。
では渓流釣りの対象魚を紹介していきます!
ヤマメ...
ヤマメはサケ目サケ科に属する日本の渓流を代表する魚です。
降海型をサクラマス、河川残留型をヤマメ(山女魚)と呼びます。
ヤマメは「渓流の女王」とも呼ばれています。
その異名通り非常に美しい魚体をしています、パーマークと呼ばれる斑点が体側にありますが、十人十色の如く一匹一匹の体色やパーマークが違ってきます。
地域や河川ごとにも違った特徴があり、色々な場所に行ってその土地のヤマメを釣ってみるのも面白いかもしれません。
分布としては、一般的に神奈川県の酒匂川を境に、東側がヤマメの生息域と言われています。
関東や東北のアングラーには馴染みの魚です、魚食性が強く、大型になればなるほどその傾向は顕著だと思います。
つまり、ルアーへの反応が良いんです!
しかし捕食時の反応速度は尋常ではありません、定説では0.2秒で餌を見切るなどと言われています!
体感的にはもっと遅い気がしますが、それ程釣るのが難しいということですね。
5月辺りの水温が15℃付近の時に最もアグレッシブにルアーを追ってきます、一番面白い季節です。
フッキングしてからのファイトも鋭く、力強いです!
小型のヤマメはパーマークがはっきりとしていて、色もとても鮮やかです。
30cmを超えるような大型になってくると、全体的に銀色になってきます。
大型になると顔も更に厳つくなり、より獰猛なファイターに変化していきます。
降海型や、湖に降りたランドロックと呼ばれるヤマメはサクラマスになります。
サクラマスは幻の魚とも言われるほど釣るのが難しい魚です、私もまだ釣ったことはありません(+_+)
東北や北陸にはサクラマスのメジャー河川がありますので、そのうち行ってみたいと思っています。
アマゴ...
アマゴはヤマメの亜種と言われています。
前述しましたが、酒匂川を境に分布が変わり、東がヤマメ、西がアマゴです。
ヤマメとの大きな違いは体側にある朱点です、その他はほぼヤマメと同じだと思います。
当然降海型も存在し、それはサツキマスと呼ばれています。
サツキマスはサクラマスより小型が多いです、これは海にいる時間の差だといわれていますが、真相は不明です。
河川残留型はヤマメ・アマゴ共にサイズの差は殆どありません。
ヤマメより南の河川に暮らしているためか、少し高い水温でも活発にルアーを追ってくるイメージがあります。
水温23℃でもルアーで釣ったことがあります(*_*)
性格はヤマメよりもやや獰猛な気がします、より魚食性が強いといった感じでしょうか。
ルアーへの反応は、ヤマメ < アマゴなのかな~?と感じます。
ヤマメよりもワンポイント多いその体色は、個体によっては息を飲む程美しく、また河川ごとにかなり違いがあります。
余談ですが、私のよく行く酒匂川水系はヤマメ・アマゴの混生域なので、どちらとも言えない個体が存在します。それはそれで非常に綺麗です!
イワナ...
サケ目 サケ科 イワナ属の魚です。
生息域は、河川の最上流域です。
敵水温はヤマメ・アマゴより低く、10℃前後でも俊敏にルアーへ反応します。
漢字で「岩魚」と書くように、源流域の大岩がゴロゴロした場所に生息している魚です。
非常に獰猛なファイターで、口に入るものなら何でも食べるほどの雑食性です。
時にはヘビを捕食するという噂もある程です!
顔つきはヤマメ・アマゴよりも雄々しい感じがします、40cmに迫るイワナなんか凄く格好良いですよ(^-^)
関東近辺では「ヤマトイワナ」「ニッコウイワナ」という2種が生息しています。
山梨県・長野県のアルプス山脈からの河川や、木曽地方ではヤマトイワナが生息しています。
関東のその他地域では殆どがニッコウイワナです。
初めてヤマトイワナを釣った時はとても感動したことを覚えています、サイズこそ20cm弱でしたが、あまりの綺麗さに暫く目を奪われてしまいました。
ヤマメ・アマゴより、ルアーをじっくり見せる感じで動かせば好反応を得られるイメージがあります。
ニジマス...
サケ科に属する魚です。
そもそもは北米原産の外来種となります。
しかしそのゲーム性の高さや、高水温や病気への耐性、食味の良さからほぼ全ての河川で盛んに放流されています。
在来種のヤマメ・イワナが30cmを超えると大型と呼ばれる中で、普通に30cmを超え、本流域では60cmを超えてきます。
ルアーへの反応もすこぶる良く、幼魚のうちから積極的にチェイスしてきます。
ファイト中の瞬発力こそヤマメ・イワナには一歩遅れをとるような気がしますが、体格を生かした重厚なファイトは特筆です。
ニジマスというと管理釣り場のイメージがありますが、野生化した個体は全く違う魚になります。
管釣りから渓流ルアーに入る方は是非とも釣って頂きたいです。
他にもブラウントラウトやヒメマス、アメマス、イトウetc...様々なトラウトが日本には生息しています。
どれも魅力的でとても綺麗な魚です、いずれは全て釣ってみたいと思っています!(^^)!