さあ今年もこの季節がやってきました!
小山町のヤマメ稚魚放流!

ここ数年、私の渓流シーズンはこの行事からと言っても過言ではありません。

驚異の生存率を誇る小山町の稚魚、その秘密は放流の仕方にあると思われます。
自身の勉強の為、お世話になっている河川の為、今回も頑張ってまいりました!(^^)!




今回のヤマメ稚魚は10,000匹弱、決して多いとは言えません。
シーズン終盤の親魚放流を除けば、放流はこの一回のみ。

それでも、循環再生や強い個体の育成を重点にし、ここの水系には素晴らしい魚が泳いでいます。

稚魚を放す支流は、毎年同じ河川ではありません。
その時々の河川状況を判断し、魚の育成に最適である場所に放していきます。

その作戦を練るのが、水系全体に精通している釣友会メンバー。
釣友会長は水系全てを熟知する、凄まじい指揮官です。

持続可能な放流、循環再生を促す放流。
他河川の組合員である私ですが、学ぶべきことの多さに毎回圧倒されます。





元気いっぱいの稚魚達です、体長は3~5cm程度でしょうか。
彼らは天然河川では圧倒的な弱者、適切な場所に放さなければあっと言う間に淘汰されてしまいます。

釣友会長の指示のもと、各人が分散して放流に向かいます。
毎年参加しているからこそ分かるのですが、去年とは別の場所に多く放しています。
どの支流にどの程度魚が残っているか分かってるんですね、こうして適所に放せば魚は効率よく育つということです。
釣友会長のこの慧眼、どうやったら培えるのでしょう(*_*)





川に着いたら、先ずは水合わせ。
これも凄く丁寧、これだけで生存率はグッと上がるようです。

一杯のバケツに入った稚魚を、出来る限り分散させて放流します。
分散し縄張りを持ち、餌をある程度自由に捕れることで、大きく強い魚が育ちます。

魚にも個性は確実に存在しています。
バケツを川に入れ、水合わせをしていると良く分かります。
上流へ行くもの、下流へ行くもの、じっとしているもの。
個人的には出来る限り、その個性に合った場所に放すことを理想としています。





人が降りられない、護岸された場所にも放します。
バケツに上手い事紐を繋ぎ、しっかりと水合わせ迄やっちゃいます。




皆で力を合わせ、お昼過ぎには無事終了しました。
今年は参加者が多かったので、結構楽でした。
こうして同志が増えることで、より活気がでてきます!

来年はもっと仲間が増えているかな?
良い河川では、魚も人も良く育つものですね(^.^)




放流が終わり、一路水系の上流域へと向かいました。
目的は昨年末に行った、第2回 小山町 成熟抱卵魚放流会の成果を確認する為です。

釣友会長の話ですと、既に卵から孵った稚魚が沢山泳いでいるとの事。

興奮を抑えながら、橋の上から産卵床を確認できる場所に来ました。
全員で川をじっと見ていると…流れの中に稚魚の姿がありました!

写真だとわかり辛いですね(;´∀`)
渇水により、川底にはノロが付着しています。
ノロに隠れるように、沢山の稚魚が泳いでいました。

今しがた放流した稚魚より、やや大きい感じがします。
何より動きが物凄く機敏!稚魚の段階でこれほどの差が出るものなんですね~。

完全とは言えないまでも、より天然に近い魚を育むことが出来たと思います。
ちょっと感動です(/ω\)



成魚放流に頼らなくても、川に魚を増やすことはできます。
魚が育ち、産卵し、また育つ。
河川が健全であれば、この循環は可能なんです。

昨今、SDGsに代表される、環境保護が叫ばれ久しくなりました。
釣人が環境資源の保護を考えるのは、既に当然のことになっています。

そろそろ放流も、「釣る」為の放流から「守る」為の放流へとシフトチェンジするべきですね。
まぁ…釣人にとっては永遠のテーマです(;^_^A