2024年の酒匂川水系渓流シーズンが終了しました。

年々高くなる平均気温と、局所的な豪雨。
今年もまた、変動する気候に悩まされたシーズンであったと感じます。

渓流釣りの環境としては、どんどん悪くなって行くような気がします。

幼いころから遊び倒してきた酒匂川水系、昔は「こんなところに?」という程ヤマメが多く生息していました。
渓流魚が減り続ける酒匂川水系を見ているのは辛いこと、実は個人的に数年前からちょくちょく行っていることがあります。
水系のとある水域で、ほんの少しですがゴミを拾ったり、下流から川虫を移植したり、魚道を掃除したり、渇水期に底石の泥を掃いたり…。

所詮は1人でやっている事なので、川に与える影響は微々たるもの。
それでもやはり、地元河川には特別な思いがあります。

過去最悪ともいえるコンディションだった今シーズン、自分がしてきたことは果たして正解だったのか?
最後に向かうのは、自分が少しだけ手を加えた水域です。




今年も夏が長く、秋は本当に一瞬。
岸辺の彼岸花もそろそろ終わりですね。

秋時雨に膨らむ水。
すっかり秋になった川の中、魚達の遡上を促すには十分です。

入渓後、直ぐに今年の1年生達が遊んでくれます。





すっかり色が濃くなり、サビが出始めています。
この1年で、しっかりと川に馴染んだ証拠だと思います。
この調子なら、来年はかなり大きくなりそうです。








20cm半ばの個体もかなり多く居ました。
これもきっと1年生だと思います、もしそうなら来年の解禁が楽しみですね~。

餌の供給や隠れ場所がきちんとある河川では、増水により魚は餌を取り易い場所に入ってきます。
20cm台が瀬尻付近に居たので、この川は良い方向に向かっているんだと思えました。

さて、あまり1年生を叩いてもしょうがないもの。
ここ数年の成果を見に行きたいと思います。




アキアカネもすっかり色付いています、目で確認出来る秋の合図です。

気温水温共に良く、水量だって文句なし。
大型がいる場所は既に把握済み。

増水で移動していても、やはり思った通りの場所に居ました。
目測で40cmオーバー。

ルアーをダウンクロスにキャストし、魚をU字の軌道上にイメージします。
投げること数投。

「言葉を失う」とはよく言いますが、ネットインした時は本当に世界が止まっていました。
しっかり計れば50㎝あったと思います、酒匂川水系でまさかここまでの魚を釣れるとは。

ネットより遥かに大きく、元気良すぎて全然入らない(^^;





尋常じゃないパワーと、釣られて尚一切劣ることない体力。
沢山の餌を食べてきたという事でしょう、私が入れた虫を全部食べたのかな?

因みにこの個体はメスです。
なので産卵に適した場所へそっと放しました。

恐らく3000粒は卵を持っているはずです、来年以降は恐ろしい事になりそうです。




後日、少し違うポイントを狙ってみました。
やはり自分が手を加えた場所です。

雨の恩恵が薄まり、日中はかなり難しい状況。
太陽が山に沈んでから、暗くなるまでが勝負です。

直射日光が無くなり、薄暮の様な時間帯。
百戦錬磨の彼等でも、フッと気が緩むのかと思います。
キャストしたルアーを猛追してきました!

先にメスを釣ったからなのか、ヤマメだと分かっている分今回の方が震えました。
何と言うか、こうして文章を書いていても、言葉が出てきません。
「感動した」以外の言葉が無いんです、それ程の衝撃でした。





未だ秋色に染まりきっていないオス。
この状態で釣れて良かったです、もっと赤くなっていたら流石に釣るには忍びない。

この魚も先に釣っていたメスのいる所へとリリース。
沢山の子孫を残して欲しいと願います。

凄まじい結果で幕を閉じた酒匂川水系渓流シーズン。
今後も魚の循環育成を目指し、色々とやっていこうと思いました。

因みにこの酒匂川、、今年から漁協さんが渓魚に対しかなり活発に動いています。
渓魚を積極的に放流したり、志を共にする仲間を募ったりと非常に精力的です。
勿論私も、微力ながらお手伝いをさせて頂きました。

今年は稚魚放流のみでしたが、酒匂川水系に熟知した釣り人が多く参加し、魚が残り易い場所に放せたと思います。
今後も様々な形式の放流事業を継続し、渓魚の更なる循環・育成を目指す様です。

きっと2~3年後には、日本屈指のモンスターリバーになっていると思いますよ!

Tackle
Rod SEN:KIN プロトカーボンロッド 6.0ft
Reel DAIWA CERTATE FCLC2000S-H
Lure Falcon Lures 60FS

酒匂鱒用の究極ミノー、FalconLures60FS。
FS(ファストシンキング)の名の通り、60㎜で7.1gとハンドメイドバルサミノーとしてはやや重め。
それでも動きの切れはFalconそのものなんです。
中規模本流用なのでダウンにはとにかく強く、ただ巻いているだけでもウォブンロールのキレは尋常ではありません。
トゥイッチも非常に細かく、リップ抵抗がそれ程無いのでアクションさせやすいんです。
アクション時に抵抗が少ない為、秋のナーバスな魚のアタリも手に取るように分かります。
FalconLures60FS、大型鱒攻略に是非持っていて下さい。